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ここ数年、楽しい物件に関わらせていただいています。
温熱についてはもちろんデザイン、空間構成、素材など。。
楽しい住まいつくりをさせてもらいました。

そこで気が付いたことは、この家つくりは今までとは同じなのか?と。
総工費は変わりませんが、工期は半分。颯爽と出来上がったお家は
凛々しく周りの住み手からは突如生えてきたかの印象です。
つくりやデザインも「らしさ」もあり、住まい手としては大きな満足を
得られます。工期・部品品質・精度についてはどうしても勝てない
ところがあります。

住まいの中心はこのような製品ばかりでなく実は町場の大工さんや工務店の家が多い。
約70%がそうだと聞いています。でもそんなに見ないですよね?この中には
非常に安価にもっとスピーディに出来る量産型住宅があります。
コストも手軽で、ローンも軽くなります。
収入減からローコスト当たり前です。買う金が少ないのがほんとに
全てになります。このお家を作るビルダーの努力は並大抵ではないです。

一度私も坪29.8万円に挑戦してみました。半分は知恵で半分は人間関係です。
仕入れで偉い人を知ってるとグッと近づきますし、嫌われると難しいです(笑)
こう書くと怒られそうですが、最後のひとヒネリで坪あたりの原価が何万も変わります。
そのためには発注数も必要です。利益というより購買規模がいります。
そうやって皆さまに安く提供できるのです。

住まい方の究極の選択になってきましたが、どちらが良いのでしょうか?
イニシャルコスト(初期投資)が小さいこと
ランニングコスト(住まいの生涯コスト)が小さいこと
両方が小さいのは一番いいです。今はどちらかが高くなることが多いです。

ランニングコストも20年であれば、イニシャルを小さくした効果によって
生涯コストは小さくなるでしょう。一世代が住んで壊すイメージです。

じゃあどうすれば・・・私は2世代以上が使える住まいをお勧めします。
つまり50年、修繕も踏まえて息子とその家族も使える家。孫世代で
建て替えるイメージです。構造躯体は地盤補強も含めてしっかりとし
窓や設備などは更新できるように取り外しの出来る計画。
イニシャルコストの掛けどころを見極め、ランニングの小さい住まいつくり。

そして大事なのが、2世帯の暮らしです。
親子の関係がドライになる中、各世帯で住まうのは理想ですが
そこは実は努力出来るという点では大きな生涯コストの減少につながります。
そんなに簡単ではないかもしれませんが・・・夫婦の関係、親子の関係が
重なるのは、住まいの環境だけでなく、町つくりにもかかわってくると考えます。
住まいもその変化に合わせて進化していく必要がありますね。

木製の外壁。雰囲気もいいのですが、じわじわと表情を変えながら
じっくり季節を耐え忍んでくれてます。家族で掃除するもよし、
おじいさんの退職金で塗り替えるもよし。孫が張り替えるもよし
楽しんで世代を継いでもらえるような住まいの進化、楽しみです。