ウチの日当たりいいかもしんない!

晴れた日には太陽の恵みを、雨や風の日には安らかな眠りを 暑い日には木陰の爽やかさを、寒い日には真綿のぬくもりを 笑って過ごしたい夏見工務店の社長のブログ

2013年03月

あっという間に2年がたちました。全くと言っていいほど自分の中で震災について整理ができないまま今に至っています。衝撃的な映像はこの時代だからこそ沢山蓄えられ、ユーチューブに代表さるWEBの世界によっていつでも世界中の人が見ることのできる状態になっています。

 

しかし、こんなにも簡単に見れる映像がありながら、記憶の風化は絶対に避けられないのだと思うことが沢山あります。被災地で震災復興住宅を創りにも行きました。復興を題材にした展覧会やセミナー・イベントも行きました。しかし生きている自分たちはどんどん忘れていくような気がしているのです。

 

もしかして人間はどんなに覚えようとしても忘れるようにできているのでは無いのでしょうか?でもそれはなぜなのでしょうか?と考え始めました。その答えを私はこう考えました。

 

「生かされているものの使命」。つまり、未曾有の災害でいつ何時自分も亡くなるかわかりません。しかし今回私は「生かされ」ました。生かされる事によって沢山の被災の思いと経験を後世に伝え、また生きている間に自分ができるはずの事をしっかりやり遂げる事そういった使命を全うする為に「忘れる」のでは無いかと。

 

震災で沢山の問題が出ました。原発、津波、防災、・・・・でも全て関われるわけではありません。その中の「生かされる」理由である、自分が関われる事の情報しか残らないのだと思うのです。私達が関わる住宅では、津波については構造ではどうしようもありませんし、放射能を遮るすべも完全にはありません。しかし地震の揺れを少なくしたり、ライフラインが寸断されたりした時のアイデアは沢山生まれてきます。

 

これからはエネルギーのことは絶対要件です。そのために苦しい辛い生活をするより、生かされた者として人間らしい生活をしながら生きていく価値観を変えていき、後世に辛く悲しいばかりの震災を伝えるだけでなく、震災によってこうやって生かされた人々が変えれる事になった輝かしい未来の話を伝えるように考え、行動をしたいと思います。

 

すべてを覚えていない事は恥ずべき事では無いのだと思っています。今すぐにできることそこから再スタートして行くこと、それが大事なのだと思っています。
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さて、前回の続きではあるが、パッシブハウス・ジャパンに入り最初に参加したセミナーは「省エネ建築診断士セミナー」だった。実際に建物を建てる為に必要な沢山の建築物理といわれる、様々な現象の元になる基礎学問を学ぶことに。全く知らない知識であったため夢中で講義を受けた。

明日試験という晩に懇親会があり、一人で受験していた私にとって、少しでも前日の緊張を解そうと考えて参加をした。今でもその時名刺交換して頂いた、パッシブハウス・ジャパンのメンバーさんには本当にお世話になりっぱなしである。そのまま厚かましくも理事たちのおられる2次会までつきまとい、多分非常に失礼をしたのだと思う。いい思い出ではあるのだが(笑)

そして晴れて合格となったのだが、思い返すとここからの建築観の変化が凄まじい。最初に見たパッシブハウスは鎌倉PHと秩父PH。どちらも恐ろしいスペックを持っているが外観では全く分からず、玄関の扉を開けてから驚愕し学んだ色々の事が走馬灯の様に浮かんでいった。

今も勉強し続けてはいる。そしてこれからもそのつもりではある。
しかし本当に信じれることは、「エネルギーと快適と健康を叶える家」が、私にとって一番重要でそれを信じて生きていくこと。その方向性は絶対間違っていないと感じていること。

まだまだ足元にも及ばない「温熱の若造」だけれども、絶対素晴らしいウチをつくる建築屋であり続けたいとおもう。 
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